国際結婚の場合、それぞれの夫婦の国籍及び子供の出生地によって2,3の複数の国の法律が関係してくることになるわけです。
国際間における出生と国籍の在り方については、大きくは2つ、血統主義と生地主義、さらに血統主義は父母血統主義、と父系血統主義に分かれ、結局3タイプに分かれると考えられます。
血統主義は親の国籍がそのまま子の国籍に反映するもので、生地主義(アメリカ、ブラジル等)は両親の国籍に関係なく子供が生まれた国の地をその子の国籍とするものです。
さらに日本(国籍法2条準拠)やイタリア、フィリピン等は父母両系血統主義であり、両親のどちらかが日本人であれば、日本国籍を得るに対し、エジプト、イラン等は父系血統主義であり、父親の血統のみを国籍として採用するものです。
そして、実際には結婚後の子供は、夫婦間の組み合わせの中で子供の国籍が決まることになります。
For example例えば、
1、日本で生まれた、日本人の父とイタリアの母の間の子は、出生時日本国籍とイタリア国籍の両方を取得
2、日本で生まれた日本人父とエジプト母の子は日本国籍のみを取得し、
3、アメリカに日本人父と母の間で生まれた子は、アメリカと日本国籍を取得することになる。
将来的に、国籍を一つに選択して行く事になるにせよ、このように出生の時点で各国の主義と規定の組み合わせにより出生時の国籍が決まるということになります。このような国際間の法律の当てはめ、調整は国際私法の適用的方法となるわけです。